VOICE

風力発電のキャッシュフローを読めるようにする

ちょっと前にこの本「エネルギー新産業創造」を一部読みました。

本の中に、風力発電について、こう書いていた。

「発電量の予測が難しいということは、
すなわちキャッシュフローが読めないということであり。。」

そうですね、確かに太陽光発電と比べ予測は難しい。

外れしやすい、特に複雑地形の場合。

自分でも外れたことある。
他の風力コンサルの予測を実測と比べ、
大いに外れた所も見たことがある。
国内外コンサルもそう。

外れた理由は本のなかに書いてないけれど、

自分の経験を基づいて、外れた理由は:

① 風車の故障
② 不十分な風況調査
③ 不適切なシミュレーション手法
④ 不適切な年間変動を補正

理由を4つ挙げる、ただ一つ外れただけで、予測が大外れになって、
キャッシュフローが読めなくなる。

詳細と対策は、別途書きます。

小型風力の支援

 
 

昨日WIND EXPOに行きました。大型風力より小型風力関連企業の出展が多くて、会場が盛り上がった。

    大型より導入コストが低く、認可の申請も簡易し、それに売電価格は大型風力の2.5倍。

   環境に関心より、収益性が高いから小型風力の事業に飛び込んだでしょう。太陽光発電みたい。

事業成功するため、大型が充分難しいですが、いろいろな理由で小型はもっと難しいかもしれない。

   小型風力を応援するために弊社もサービス提供を開始しました。

http://twd-wind.com/service.html

無力な闘争

 
 

東大和市駅の前にラウドスピーカーを持つ反原発を訴えるご年配の方から「NO NUKES MAGAZINE Vol.4」 を貰った。

このパンフレットのなかに、エネルギーシフトの一つ手段として、洋上風力発電のことも記載しています。

この年配の方々は寒い冬空の下に立って、懸命に訴える姿を何度も見かけたのですが、でも聞いて人はほとんどいない。

いくら強く反原発活動しても、政府は積極的に原発を復活したい、その方針は変わらないだろう。

政府は、国民負担が高すぎ理由で、再生エネルギーを支援するための固定価格買取制度を段階的廃止しています。

確かに、国民負担は小さくはない。しかし、今までこれからも原発のために、国民がどのぐらい負担するのか。。。

津波対策として、浜岡原子力発電所で20m超える壁を作った。この壁の工事費は4000億円ぐらいかかった。

今年そろそろ終わるですが、しかし無力な闘争まだ終らない、来年も続くでしょう。

https://www.youtube.com/watch?v=epuSVbuS54E

キッズ・リターン


早くも半年が過ぎました。

この半年間、会社は色々な意味で失速、停滞している。

今年いくつか目標があって、その中にAZUMAを海外進出すること。

後半に、モチベーションを高めて、頑張らないといけない。

この映画はすきです。特に最後のシーン。

「俺達、もう終わっちまったのかな」「バカヤロウ、まだ始まってねぇよ」
https://www.youtube.com/watch?v=RIVdcf2Gq1Y



やる気満々のドイツ


久々にブログを書きます。

ちょっと前に知り合いドイツ人からドイツは「新エネ革命」のビデオをお知らせした。

Germany Trade & Invest is proud to present its brand-new short film
Germany's Renewable Energy Revolution
https://www.youtube.com/watch?v=EvceQ0T80Zc

このビデオを見て、ドイツは本当にすごいなと思う。新エネルギーに対して、前向き姿勢で全面的に推進します。

対照的、まだ火力・原発に頼りたい日本は、新エネルギーの推進にやる気がまったく感じません。

技術があるのに後ろ向きな姿勢はもったいないですね。

「原発=ドラッグ」


久々にブログを書きます。

WWFのホームページで、何も学んでいない?新「エネルギー基本計画」のページを読みました。

日本国民はたくさん学びました。でも、日本政府は福島で起きたことを無視しているではないか。

安部総理は原発依存に減らしたい言ってるけど、実は原発の道にを戻りたいではないか。

電力会社を守たい、再び原発を輸出したいではないか。原発は日本にとってドラッグみたい。

地震が起きないドイツはやめたけど、日本はなかなか踏み切れない。

風力、新エネルギーと相性が悪い原発に依存し続ける、悲しいな決定、残念だ。

「風力発電」百害あって一利なし! ????


9月27日の週刊新潮に記載されていた

日本鳥学会の武田恵世が書いた記事なんですが、タイトルは「風力発電、百害あって一利なし」。

それから大文字で「CO2増加 低周波 ストロボ効果 野鳥絶滅」とも書いていた。

低周波とストロボ効果について、僕はわからないですが、

でも、野鳥絶滅???! CO2増加????! 

さずか、週刊誌です。おおげさで誤解を招く内容ですね。

確かに、風力の出力は変動するので、需要に合わせ調整が必要。
確かに、風車乱立で、風車が民家に近すぎて騒音問題があった。
確かに、採算合わない、でも補助金が貰えるので建設した。そいう可能性がある。
確かに、落雷による故障が多い。
確かに、野鳥は風車にぶつかって、鳥が死んでしまうことがある。

もちろん、一羽でも死んでしまうと悲しい。でも野鳥絶滅までとは思わない。

バックアップ用の火力のCO2増加?!本当ですか?そうかもしれない。
それでも、CO2大幅に増加ではないでしょう。
CO2大幅に増加したら、ドイツやデンマークは日本の10倍以上の風車を立たないでしょう。

作者は日本鳥学会の方です。

記事の目的は、明らかに風力発電をおおげさに取り上げ、誤解を招く内容で全面反対、全面否定する。

風力発電は役に立たない、メリットまったくないと読者に伝えたいようだ。

風力は、確かに課題がたくさんあります。ただし、メリットと必要性がある。それは事実です。

この記事を読んで、風力はダメ、風車反対と思う人が増えれば本当に本当に残念で良くないと思う。

そいう人がたくさん増えれば、風力の未来はなくなると懸念します。

サンターの出番はまだ早い


経団連の米倉弘昌会長さんの顔が優しくてちょっとサンターに似てます。
いい笑顔だけど、でも先日言っていることは、
残念だけど、論理的ではない、説得力も全くない。

「客観的、科学的な分析がなく、原発ゼロの場合などもっと真剣になって考えるべきだ」
「原発ゼロの目標を定めただけで、(安全な原発)技術の発展が望めないし、(原発にかかわる)人材も流出していく」
「感覚的な世論調査で、無責任な政治がやることだ」

本当に必死に抵抗しているように感じる。

まぁ、もうネタがなくなるのではないかと思う。

古い産業を守る経団連は原発と同じ、もう時代に遅れてる。早く原発と一緒になくすべき。

そもそも、なぜ経団連にそんな影響力があるのか、私は理解できない。
でも、今回、経団連が言っていることを国民皆が無視しているとなんとなく感じる。

それで「原発ゼロにできないことをできる」皮肉、否定するようなコメントをした。
もちろん、サンタさんならできない。なぜなら、サンタさんは志と夢を持っていないからね。
あなたの声は記者以外誰に届くか。

とうぶん家にこもってたほうがいいじゃないか。サンタ活動の季節にはまだ早いから。

政府は経団連の言ったとおりにやれば、日本に未来がない。

時代遅れの原発 どっち。。。行く?

今日、「30年代ゼロ」軸に検討というニュースタイトルを見ました。
政府が、ようやく、原発依存度を2030年代にゼロにする方向で検討してるらしい。

大正解だと思います。

要は、発電手段として、原発は確かに安定ですが、
でも、廃炉、安全対策など入れたら、コストはめちゃ高い、
それに安全ではない、超危険、もしまた福島みたいな事故があったら、
日本は終ります。僕はまだラメーンを食べ続けたいです。

事故起きる可能性が低くいかもしれない。でも、まったくないとは思わない。

日本は地震大国なので、いつか、どこで、巨大な地震を起きてもおかしくない。
そもそも地震が頻繁に起きる日本に原発を推進するのは非常識と思う。

あと、テロル攻撃の可能性。北朝鮮、この国は、次になにをやる予測不可能ですね。
もし原発をミサイル攻撃したら。。。だれが責任取れるのか??

風車を攻撃しても、爆発しても、放射能が出ないです。それは原発と大きな違う。

脱原発と電気コストが上がる、上がっても仕方がないと思う。

経団連の連中は反対している。日本の経済に悪影響、工場を海外に移転、言い訳ばかり。自分のことばかり考える。もっと視野広げて考えたらいい私思う。

原発ゼロになったら、日本の経産悪くなる?短期的悪くなるかもしれない、長期的にプラスになる間違えない。

省エネ、新ネル関連な産業を育って、世界的に何兆円の規模の市場です。僕も頑張らないと。

発電を分散して、たくさん地元にお金を落として、弱っている田舎はもっと元気になると思う。

たとえ、いま現実と思わなくでも、

日本は、ぜひ、思い切って、勇気を出して、環境と共存できる自然エネルギーの道を選んでください。

将来、きっと現実になるから、100%自然エネルギーの世界。

解放と自由、そして新たな挑戦

2012年7月13日、この日、私の人生なかに大きな転機になりました。
会社をやめて独立して、ノマドになってからも1ヶ月半経ちました。
この1ヶ月半に感じたことを少し書きたいと思います。

まず、仕事の面はよくなった。目の前の仕事に集中できる環境になった。
自分のペースで、やる気があるときやる、なにもやりたいくないときやらない。
休憩したいとき休憩、眠いとき寝る。その自由は僕にとって重要。とても重要。
自分で時間をコントロールできるはいいですね、やはり。

それから、静かな自宅で仕事するため集中できる。
以前、会社の事務所でうるさい人がいって、電話など雑音で、集中は難しいくて、効率が落ちる。
会社側に静かな集中室を設けたいまで提案したかった。

仕事以外にプラスもありますが、それは体調がよくなった。
睡眠時間をもっと長く取れ、運動する時間も増えた。
昼間に水泳したり、近所にランニングしたり。運動によってやる気をアップできる。
独立前に、平日に運動する時間少なく、1日通勤で、3時間半ドア・ツー・ドアの移動、
体に負担が大きくて、帰宅したら体がだるい。
こんな生活は原発と同じ、持続ではないですね。

プラスもたくさんある、でもマイナスもある。
それは、定期的な収入なくなるため経済的な不安。
不安のことばかり考えるより、どうやって不安を無くすか考えます。
やる気を維持、モチベーションを高めるのは意外に難しい。
マインドコントロールはうまくいけば、自分のメンタル面に成長・強くなる。

自由と挑戦のためこの道を選んだ。
決して楽ではない、後悔なし、やり遂げるしかない。
風力のため、日本のため、地球環境のため。
これから、幅広くこの業界に活躍・貢献したいという気持ちもたくさんある。
よろしくお願いします。

航空法は障害です

近年風車はどんどん大きくなっている。私が15年前に初めてこの業界に入った当時は 風車ハブの高さはせいぜい40~50mぐらい。現在は80mの風車も一般的。 海外にはもっと巨大な風車もあり、ハブの高さが120~130mある高い風車がある。

風車の発電量を的確に計算するために、なるべく風車ハブに近い高さで測定する 必要がある。特に日本では山林に囲まれたサイトが多く、風況観測鉄塔(以下、 マストという)の近辺に高い木の影響を受け、風速は大幅に下がる可能性が高い。

海外では高いマストを設置することが一般的です。スペインやドイツには80m 以上のマストがあり、ブラジルにあるサイトには100m、120mのマストを 複数設置した事例もある。

我が日本では、現実的に60mマストしか建てられない。なぜか?

航空法第51条により地上より高さ60m以上の物件には航空障害灯の設置が 義務付けられている。航空障害灯のコストは高く、電源の確保も必要になってくる。

また航空障害灯の問題だけではなく、60m以上のマストを建てるには国土交通 大臣の認定が必要で、その認定を得るために時間と多額のコストがかかる。 先生たちが集まって、半年以上かけて、数千万かけて。そういうことは本当に必要ですか?

60mマストを建てて、80m以上の風速を予測すればいいでしょうと言われるときもある。 鉛直シアーの予測は地形が平坦なサイトでもそう簡単ではない。 地形が複雑なサイトでは乱流が高く予測はさらに難しくなる。

政府が本気で風力発電を推進したいのだったら、 飛行機が飛ばないサイトに対して、航空法が適用されるのかどうかについてであったり、 設置期間が短いマストの建設には大臣認定が必要なのかどうかについて真剣に考えて欲しい。

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風車がまた事故

ひさびさブログを書きます。きっかけは最近起きた風車の重大事故二件。

三重県の笠取風力発電所はまだ調査中ですが、京都の太鼓山風力発電所の件は風の乱れとの関連性が高いと報道され、サイト内他の風車にも同様な亀裂が見つかりました。

太鼓山はかなり年数の経った風車です。大型といえば大型ですけど、風車のハブ高さは50mしかなくて、風車の高さが低い分、余計に地表面の乱流受けやすい。

風車設置当時に風車に建築基準法はまだ適用されていませんでした。
でももし建築基準法適用されていたとしても、この事故は防げたでしょうか?
そうは思わない。逆に建築基準法(もしくは土木学会からの構造設計指針)適用となっていたら、こういう事故が起きるリスクが高くなると考えます。

なぜなら、風車のハブ高さが厳しく制限される結果、ハブ高さの低い、つまり乱流の影響をより受ける風車が増えるからです。

風車は建築物と違って、機械構造物です。建築物と同じ扱いをすることは、その意味で間違いです。そもそも、風車の周辺には人が少ないので、建築基準法の適用は限定すべきと考えます。同じ理由から洋上風車は建築基準法適用外ならば、陸上風車もそうすべきです。

風車の安定的な運転を目指すため、風車の位置、風車機種選定だけではなく、ハブ高さの決定も重要です。

必要であれば、風車のハブ高さを上がて、受ける乱流を減らす。その結果、風速もアップします。風速を高くなれば、当然発電量も増えます。増えた発電量でプロジェクトの採算性を良くなって、風力のコストを下がって、国民の負担も下がる。

風車には建築基準法を適用外として、別の方法は考えるほうがいいではないか。
政府(経済産業省)、有識者たちは建築基準法の風車への適用可否を含め、現在の規制などよく考え、見直してほしい。

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ハブ高さを上がる 必要の理由① 風車が壊れないため


出典:内田先生の風力提言

乱流が原因で風車が壊れることは、世界中でもよくあること。
でも、日本には特に多い。なぜなら、乱流が特にひどいからです。

計画エリア内に必ずきれいな風が吹くとは限らない。
気をつけないと風車はあっという間に壊れます。

左図に示す風車が流れの逆流域のなかに入ってる。

この乱流領域のなかでは、風が弱くて、風車がマトモに回らない、
時には、衝撃的な強さを持つ風が風車を襲い、風車が壊れます。
風が強くても、弱くても、繰り返して振動が起こる可能性がある。

対策として、右図で示すように、ハブの高さを上げれば、
より乱流の少ない、安定した風が受けられる。

そうすると、上記で書いた問題を緩和、無くせる事が可能になる。

風車が壊れないために、ハブが上がるのは、場合によって有効な手段です!

図について、詳しい説明は内田先生の提言に参照してください。

ハブ高さを上がる 必要の理由② 発電量をアップする

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Photo: Herbert Grabe / www.ostwind.de

風力発電大国ドイツは、風がとても弱いですが、
政府が積極的に風力を推進するため、2011年に約30GW達しました。
30GWは日本の約15培ですよ。すごい。

ほとんどの風車はドイツの北部にある、 この地図からわかる。 この地図からわかる。

内陸南部に風が弱いため、いままで開発していない。
でも、「北部に適地もなくなった」と、ドイツの友人から聞きました。
それで、ちょっと前にネット上で、南部に設置した 巨大風車を発見しました。

これは ドイツ製Enercon E-126, ロター直径126m、風車のハブ高さ135m!

なぜ、こんなに高いハブが必要か。
その理由は、サイトにある木が全体に覆っているため、摩擦などの影響で、木の上の風が特に弱い。
より強い風を得るため、ハブを上げるのが必要と判断したのですね。

僕が思うのは、日本のサイトの周辺にも大体木がある。なので同じことが言えるでしょう。

以前、30、40メートルのマストで風速が低いなと皆思って、
同じ位置に新たなマスト60メートルで測定したら、風速は大幅に上がっている場合がある。 それは経験上の話です。

もちろん、こんない高いハブは日本では無理だと言う人もたくさんいると思う。
例え建築基準法が適外しても、使えるクレーンがないでしょう。それはそうかもしれない。
ポイントは、160メートルじゃなくでも、80mから20m上がって、100メートルでも効果があると思う。

せっかく風車を立て、能力を十分に発揮できていないのは、もったいない。

発電量をアップするためにハブを上がるのが有効な方法の一つ。

それを皆さんに知って欲しい。

風車のハブ高さを上がりたいけど。。。でもできない!

先日、九州大学の内田孝紀先生と会いました。
ランチを食べながら、いろいろ話をしました。いい話はあまりなく、乱流でたくさん風車が泣いていると…。
風況をちゃんと把握しないため、建設後の風車トラブルが日本中で頻繁に起きている。
日本の地形が本当に危ないから、内田先生が開発したRIAM-COMPACT(RC)で風況をきちんと把握することが非常に重要です。

先生と会う前に、陸上風力の健全な発展のため、何が必要かちょっと考えました。
風車を安定的に運転するため、いろいろな課題があります。
その中で乱流のリスクは大きいと思います。乱流のリスクをどうやって減らすか考えました。
もちろん事前にちゃんと風況調査して、RCでシミュレーションを行う。
それそれは大変重要、もう一つ重要なのはハブ高さを上げること。

ランチで、私は先生にこう言いました。

「複雑地形上のウィンドファームをステキにすること、それは僕のミッションです。ミッションを達成するために、
RCで風況診断は重要だけど、でもそれだけでは足りない。もう一つ重要なのは、なるべくハブ高さを上げること。」

なぜ必要か僕は熱く語って、ちょっと声が大きいかもしれないから、違う場所に移りました。
先生は僕の話し全部聞いた後、

「そうですね、その通りです。」と同感してくれました。

要するに、日本の山間部の凸凹地形によって、乱流は発生します。それは避けられない。
でもその乱流は地表面に限定されていることが多く、ハブ高さが上がればその乱流を避けられます。

問題は現在の建築基準法により、場合によってはハブ高さを上げることを許しません。

なぜ問題だと思うかですが、
建築基準法は建築物の安全のために作った法律です。つまり風車に対しては、風車が倒れないためです。
風車が長期的、安定的に発電するための視点から作った法律ではないです。
ここがポイントです。

建築基準法の問題点について、また別途詳しく書きます。
まず、ハブ高さを上げる必要性・メリットを話したいです。

必要の理由① 風車が壊れないため
阿蘇車帰、太鼓山、竜飛、全部風車ハブ高さが低いため、
強烈な乱流を受け、風車が振動問題を起き、早期撤去もあり、
一発で壊れる可能性もある。

必要の理由② 発電量をアップする
ドイツで森林に立ってた風車のハブ高さは160メートルに達している。
森林の影響を避けるため、ハブ高さを上げて、より強い風を受けることで、発電量がアップする。

必要の理由③ 適地が広がる
地権者の承認、公園規制、民家の距離など開発規制のため、
理想の位置に設置出来ず、そこから離れた位置でしか設置できない場合がある。
しかし、その位置に乱流があれば、風車が壊れる可能性がある。
ハブ高さが上がれば、その位置にも設置できる可能性がある。

必要の理由④ 風車は長持ちになる
北海道経済産業局のあるレポートにより、故障ケースの中で消耗は半分以上を占める。
これはもちろん保守にも関係しますが、乱流にも関係がある。

必要の理由⑤ 風車調達コストが下がり、国民負担も下がる
建築基準法適用外になれば、風車に特別な仕様が求められるケースが減り、
風車調達コストが下がる。
選択地も増える。

以前、枝野経済産業大臣は2012/6/23の日本経済新聞でこう述べました。

「風力発電を拡める際にどうのような規制が障害になっているか、情報を集めて改善につなげたい。」

私が枝野大臣に言いたいのは、建築基準法が障害になっているということです。

いま、一番優先すべきことは、安くて安定的に発電する風力を大幅に増やすことです。
風車が倒れないことも重要ですが、人が近くに住んでいないなら、優先するべきことではありません。

建築基準法は、建築物から国民の安全を守るための法律です。
風車は人が住まない、近辺にもいない、人から隔離された位置に設置された機械です。
機械が倒れても、人的損害が考えられない中で、建築基準法の意味は何でしょうか?

事業者は金銭的損害を受けますが、国がその心配をする必要はありません。建築基準法は適用外ではないかと私は思います。
もちろん、人家が近くにある風車や台風時に人の出入りをコントロールできない道路が近くを通っている風車は除きます。

2012年8月20日の日本経済新聞の社説に、こう書いていた。

「自然エネルギーも普及には制約が多い。例えば風力発電の風車は建築基準法で高層ビル並の耐震基準を求められている。
大勢の人が働く高層ビルと、山や荒れ地に立地する無人の風車が同じ基準というのは合理的だろうか。」

まさに同感です。

この文章を読んだあなたは、ご意見があればお聞かせください。

感謝~福島のおばあちゃんの優しさ

  

約5年前に出張で福島にある滝根小白井ウィンドファームに行きました。
出張日の前日は晴れでしたが、当日の朝気温が急に下がって雪が降った。
大雪ではないので、車を運転するには特に問題はないと思った。
ところが、午後に一人で帰る途中に事故は起きた。

カーナビで最短距離の抜け道を選んだので、
車の量が少なく、路面に薄く雪が積っている。

ゆるやかな下がりカーブで、ブレーキを踏んだ瞬間車輪がロック。
ハンドル、ブレーキ反応せず、コントロールできない。頭の中に

「あ。。。ヤバイ。。。」

次の瞬間、車がゆっくり斜めに滑り、道側の溝に落ちて車が停まった。

体は隣の席に移されてちょっとショックを受けたが、冷静に、とにかく車から脱出。
車体はほぼ45度でドアも重く、何回トライしても開かない。携帯は圏外。

「まいったな~ 困った。」

もう一度チャレンジして、両手でドアを強く押し、体も寄せたら、なんとかドアをが開く開き、。車から脱出。
かなり体力を使ったから、しばらくちょっと座り込んで休憩した。

携帯が通じないから、近くの民家で電話を借りるしかないと思って、
荷物を車から出し、出発しようとしたとき、遠くから二人が来るのが見えた。
ランドセルを背負った子供とおばあちゃんの二人。

おばあちゃんから心配そうな顔で「大丈夫ですか?」と聞かれたので、「えぇ。。大丈夫」と答えた。
おばあちゃんの家でJAFに電話。来るまでに1時間。
JAFを待ちながら、顔と肌の色が日本人ぽくないお孫さんと一緒に遊んだりしゃべったりして時間を潰した。

1時間後、JAFの車が来て現場に。クレーンがないと車を引き上げるのは無理とのこと。
もう遅いので、クレーンは一番早くて明朝。

近くの町への移動にタクシーを呼ぶために、もう一度電話借りてもいいですか?とおばあさんに聞いたら

「町まで遠いからここに泊まっていいよ」とおばあちゃん。

僕は、え。。。それは本当に助かるけど、でも。。迷惑かけると思って断りました。

「町に行ってまた朝ここに戻るのは時間もかかるし、ここに泊まったら。」

「でも。。本当に大丈夫ですか?」

「大丈夫よ、簡単なものしか作ってあげれないけど。」

「もし本当によければ、お願いします。」

孫の両親が家に帰ってきました。お母さんは沖縄の人、肌は黒めです。孫は母親の血も濃く受け継いでいるよう。
おばあちゃんが今日の出来事をお父さんにすると 
「あ!あのカーブで車はよくスリップしてるよ。遠慮なくお互い様だから。」
晩御飯は、庭で取った野菜を中心。肉はほとんどない。
非常に薄い味、量も少なく、最低限。これは田舎の生活ですね。
食事後、また孫と遊んだり、孫が寝た後は僕も早い時間に、用意してくれた布団で寝ました。


明朝JAFから連絡があって、到着時間は予定より遅れるとのこと。
ま、仕方がないなと思って、3時間ぐらいコタツに座って、おばあちゃんと話した。

いろいろ話しましたが、しっかり覚えているのはお孫さんの話。

「孫から、みんなと違ってなぜ僕の肌は黒いの?と聞かれた。」
「学校でいじめられることが心配。将来のことも心配がある。。」おばあちゃんが言った。
そのとき、おばちゃんの目は涙で潤んでいた。
僕はその話を聞いて、何をと言うべきかわからないくて、単に黙って聞いていた。
最後に伝えた言葉は
「将来はきっと大丈夫、あんまり心配しないでいいです、きっと大丈夫。」

3時間過ぎて、クレーン車が来ました。車をゆっくり溝から引き上げた。
車は構造には問題がなく運転できる状態でした。

おばあちゃんに感謝を伝えると、 
「今度、家族と一緒に遊びに来てください。」

おばあちゃんは僕を見送るため、一緒に車まで歩いてきた。
エンジンスタートして、バックミラーでおばあちゃんを見ながら窓から手を振って、
ちょっと寂しいような顔を見ながら、ゆっくり郡山に向かいました。

ありがとう! 助けてくれて本当にありがとう! 純粋な親切と優しさを心こころで感じて感動しました。

おばあちゃんの家は福島原発から約30キロ。3.11起きてから僕はずっと心配だったからので、
震災後でに電話しました。一応大丈夫だとわかって、避難もしてないとのこと、よかったです。
今から少し前に、南相馬に訪ねる機会があって、被災の実景を自分の目で見た。

これから日本のエネルギーが大転換することを信じ、それを実現するため僕は独立して、精一杯頑張ります。

津波被害を受けた被災者の方、福島県から避難された方々は精一杯生きている。
この地域の優しさのために、起業前にひとつ決めたのことは、
福島全県及び津波被害の沿岸部の仕事から得た利益をすべて地域のために使うことです。

1日も早い回復を祈っています!

風力維新

私が日本に来たのは2003年です。この9年間に日本の風力発電の導入は進まなかった。風力に対して、原発を持つ電力会社は消極的、政府もほぼ無視で、国民もあまり関心がなかった。

でも、3・11ですべてが変わった。

いま、国民が高い関心を持ち、政府もようやく新エネを推進する意欲が見えている。一方、風力業界が直面している課題は山積み。乱流、落雷、困難な輸送、騒音、バードストライク、景観など導入、運営の課題はたくさんあります。こういう課題があるから、陸上で風力をやめ、海上だけでやろうと言う人や学者がいる。僕はそう思いません。ひとつひとつの課題を解決に向けて工夫し、全力で取り組めば、できると信じています。発電能力が大きく、発電コストも新エネの中で競争力がある陸上風力発電が重要な役割を担う。

また、風力を否定して、役に立たないという人も少なくない。東京都石原知事、国際環境経済研究所の澤昭裕所長、東京大学安井至名誉教授。そういう人の話を聞いたら僕は心が燃えて、さらにやる気が出ます。

福島原発事故は単なる事故ではなく、深い意味がある。原発が持続可能ではなく、速やかに自然エネルギーにシフトする必要があることを物語っており、同じ思いを持つ人々が増えている。この期待に自分のすべてをかけ、頂上に辿り着くまで全力を注ぎます。